ログインしない状態でGoogleで「NGT48」を検索しますと、検索窓のサジェストではなく、下段の「関連キーワード」で「ngt48 人気ない」と表示されます(割と長い間の傾向です)。
NGT48は人気があるのかないのか、どうなのでしょうか。
(NGT48暴行事件って何だっけ?という方は、相関図 か、解説マンガ を参照下さい)
「人気の有無」今回の定義
「人気がある」「人気がない」にも、様々な定義があると思います。
比較対象にもよるでしょう。
今回は
「他のAKBグループと比べて」
「2018年頃のNGT48と比べて」
様々な数字を調べてみました。
シングルCD売上
まず、シングルCDの売上を見てみます。
AKBグループの比較
以下のグラフは、AKBGのうち、AKSの傘下に長くあったグループのCD売上を、年毎の累計にしてまとめたものです。
これだけ見ますと、
- NGT48は元々それほど人気が無い
- NGT48は、AKB48グループの他のグループに比べれば、人気は無い
などと結論を急ぎそうになりますが、
- NGT48は人数規模が最も小さい
- CD売上だけが業績では無い(特にコロナ禍後は接触系イベントが激減したためその傾向が顕著に)
- 2018年までは、AKB48のイベントに姉妹グループも参加しており、AKB48のシングルはその際に売れた
以上3点には注意が要ります。
メンバー人数
下記グラフで分かる通り、NGT48は少人数グループです。
さらに、2022年にNGT48は卒業ラッシュを迎えました。
3期生11名が研究生として6月に加入したとはいえ、10名(うち1名は12月卒業予定)の卒業者が出ており、総数ではほぼ変わらないまま、一線で活躍できるメンバー数は激減しているのが2022年11月現在の状況です(※11月21日にこの一文を更新しました)。
従って、2022年以降に各種売上などの数字が低くなった時に、
- 1期生、D3・2期生の実力は下がっていない可能性がある
- 3期生が成長途上である可能性がある
これらを、データを見る時に考えなければなりません。
メンバー一人当たり売上
以下の画像は、発売1週間での売上を、オリコンとビルボードそれぞれのデータから、グラフにしたものです(データ出典:NGT48 歴代シングルの初週売上一覧 最新版【7th ポンコツな君が好きだ対応】【オリコン/billboard】 - あの坂道を登れ )。
一人当たり売上は、シングル売上枚数(オリコンのデータ)を、メンバー総人数で割ったものです。
これを見ますと、
1人当たり売上は明らかに減っていると言えます。
2017年・2018年は年に2枚出していたシングル。
まず2018年に前年より下がっていますが、2枚出してこの成績だったのは善戦だったでしょう。
そこへ2019年1月8日露見のNGT48暴行事件の影響もあってか、2020年以降は1枚当たりの売上が、2017年からみて半減。
年あたり1枚になっていますから、2020年に限れば2017年比では1年当たりのCD売上は4分の1ほどになりました。
ただ、2021年の売上は2020年を(1枚あたりでも)下回ってはおらず、「下げ止まり、踏ん張っている」とも言えます。
コロナ禍の影響
2020年以降は、コロナ禍の影響を考える必要もあります。
「人気が落ちたから、売上が減った」だけでなく、「コロナ禍で握手会などのイベントが開催できなくなった」事での収益の悪化を考慮する必要があります。
これは、NGT48に限らず、全AKB48グループが受けた影響であり、上記のグラフ「AKBG、4グループの年ごとのCD売上累計」にも表れています。
スポンサー
「人気があるからスポンサーがつく」のであって、間接的な指標ではありますが
スポンサーがつくことは、人気上昇の間接的な表れであり
スポンサーが撤退することは、人気減少の間接的な表れとは言えます。
2019年1月~3月にかけて、NGT48からスポンサーが相次いで撤退しました。
県や自治体も撤退しました。
これはNGT48運営の相次ぐ悪手によるものとも考えられるため、「メンバーの」人気を示すものかどうかは別の分析と考察が必要ですが
スポンサーの撤退によってグループの力が減ったのは間違いありません。
その後、2019年1月8日の事件露見後、新規としては初めてスポンサーとなり、自社のCMにNGT48メンバーを起用した会社として、株式会社晴耕舎があります。
新潟県長岡市にある会社として、長岡市出身の富永夢有さんを起用したものと思われます。
この富永さんは、2022年8月16日に、同日付で活動終了する事が、同日22時02分に発表されました。
晴耕舎さんのCM起用もこれで止まる事となりました。
(2022年11月22日追記:その後、晴耕舎さんのCMはメンバーを替えて続く事が決まっています)
NGT48運営会社が、大恩あるスポンサーにきちんと挨拶した上で、当日の突然活動終了発表をしたのかは不明です。
一方、2022年夏、NGT48は佐渡観光応援公式サポーターに就任しました。
佐渡市の決定は、NGT48運営会社の晴耕舎さんに対する扱いを見た後ではおそらくありません。
佐渡市の決定を「スポンサー離れが下げ止まった」とみて良いのかは、評価を確定するには(プラスにもマイナスにも)早いでしょう。
ツイートのいいね(参考値)
メンバー達が自身の誕生日についてツイートした際につけられたいいねの数を集計し、平均値を出してみました。
- ただ、1人が複数回同日にツイートした場合、全ツイートのいいね合計ではなく、その日の内に最多のいいねを獲得したツイートで数えていますため、複数回誕生日報告ツイートしたメンバーの値は小さく出る傾向があります。
- また、2018年の誕生日には、まだツイッターアカウントを持っていないメンバーも多数いましたため、一部の有力メンバーのみがツイートする傾向がありました。
- さらに、ツイッターよりTikTokやインスタを得意とするメンバーもおり、ツイッターだけが唯一の指標とは言えない面もあります。
従って、あくまで参考値としての扱いにはなります。
それでも、2019年から2020年にかけてガクンと減ってはいます。
誕生日ツイートにいいねするようなファンは、2019年から2020年にかけて、半分近く減ったと見えます。
一方で、この参考値でも2020年に底を打ち、2021年以降は踏みとどまっている傾向があります。
但し、回復傾向までには至っていません。
NGT48ツアーコンサート
NGT48は2022年7月から10月にかけて、ツアーコンサートを実施しました。
(以下、NGT48 1stライブツアー「未完成の未来」 - エケペディアより)
- 7月24日(日):新潟県民会館・大ホール ・昼夜
- 8月19日(金):LINE CUBE SHIBUYA ・昼夜
- 9月23日(金・祝):埼玉県 川口総合文化センター リリア ・昼夜
- 10月10日(月・祝):千葉県(松戸) 森のホール21 大ホール ・昼夜
- 10月30日(日):新潟県民会館・昼夜
これらのうち、私が参りましたのは8月19日の昼夜と、10月10日の昼夜、合わせて4つです。
内容には一観客としての私は満足した事は前提として注記します。
それらの客入りの状況は
8月19日昼:2階の後方は数列空いていた
8月19日夜:満席
10月10日昼:千鳥格子状に客を配置して、3階席後ろ半分は空いていた(3階左右バルコニーは全く使われず)
10月10日夜:千鳥格子状に客を配置して、3階席後ろ半分は空いていた(3階左右バルコニーは全く使われず)
10月10日の公演で使われた
の大ホール座席数は1,955席。
千鳥格子状に座席を使用すると約975席になると思われます。
全く使われていなかった3階バルコニー席は58席。
つまりおそらく観客は900人弱だったのではないかと思われます。
コロナ禍はむしろ渋谷での8月19日の方が深刻でした。
10月10日はむしろ小康状態で、入場制限ではなく、単に客入りが少なかったものと思われます。
南関東で900人集まらない事がある。
南関東で3回続いたコンサートゆえに、全てを満席にする難易度は低くないとはいえ、NGT48の現時点での限界を示しているとも言えるでしょう。
仮の結論
他にもツイッターやインスタのフォロワー数や、YOUTUBE再生数など、様々な指標で調べる事もできますが、とりあえず今回は、
- CD売上
- スポンサー
- 誕生日いいね平均
- 南関東でのツアーコンサートの集客
の4点に着目して調べてみました。
「NGT48は人気ないのか」?
- AKB48にはCD売上で、事件前も事件後も遠く及ばない(但しこれは人数規模が違い過ぎる事は差し引いて考える必要がある)
- 2017年から2018年にかけて既に下降の兆候があった
- NGT48暴行事件露見後、ファンは半減した
- 2020年に下げ止まったが、大きな回復傾向まではみられない
他のデータを取った時に結論が変わる事も有り得ますが、上記4つが、現時点での仮の観察です。
そしてその仮の結論をまとめれば、
「『人気が無い』というのは言いすぎだが、半減した。下げ止まっているが、回復まではしていない」
となります。
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